一蹴 本とか映画とかドラマとか

本、映画、ドラマをとりとめなく語るブログ

天才ピアニスト ファジル•サイの最新アルバムが素晴らしい

天才ピアニスト ファジル•サイの最新アルバム『Say Plays Say3』が昨年10月に配信リリースされた。 楽器はピアノひとつ。それとわずかに聞こえるファジル•サイの息遣いでこのアルバムは形作られている。 ピアノひとつでこんなに表現できるのかという驚きを与…

Netflixドラマ『真夜中のミサ』はホラーが苦手でも楽しめるホラー作品

ホラー作品が苦手だけど、気になるホラードラマや映画ってのがよくある。Netflixリミテッドシリーズのホラードラマ『真夜中のミサ』もそのひとつ。わたしの場合コジプロの小島秀夫監督が絶賛していたツイートを見かけてから、気になりはじめて、観るか迷って…

原作もオススメ『ザ・ゴールドフィンチ』

同名小説が原作の映画で、YouTubeチャンネル『文学賞メッタ斬り』で豊崎由美さんが原作を紹介してました。『ザ・ゴールドフィンチ』は各種動画配信サービスでレンタルできます。 あらすじ 主人公テオは少年時代に母親と美術館で爆破テロにあう。母親を亡くし…

SFでミステリで『書架の探偵』

ジーン•ウルフの作品を何か読みたいんだか何がいいの?と聞いてみたら、誰かが『デス博士の島その他の物語 』をオススメしてきた。タイトルとカバーとレビューを見ただけで遠慮してしまって、もうちょっと軽めの作品をと希望した回答が『書架の探偵』だった…

ミステリコメディ『マーダーズ・イン・ビルディング(原題:Only Murders In The Building)』がおもしろい

あらすじ ニューヨークにある高級アパートメント。顔見知りではない住人の3人が出会い、犯罪系ポッドキャストが好きがこうじて意気投合する。同じ高級アパートメント内の住人が不自然な死を遂げたことを知り、殺人と判断して3人に解決しようと試みる。それと…

『誓願』はディストピア小説にとどまらない

『侍女の物語』の続編『誓願』 マーガレット•アトウッド『誓願』は同作家『侍女の物語』の続編。舞台は前作から15年後の世界。単に「フェミニズム文学」と言ってしまうと、そうなんだけど、その先入観で読みすすめてしまうと思うので、もっとエンタメ的な視…

『The Coddling of the American Mind』は教育者向けの本だった。

はじめに ツイッターのタイムライン上で題名を見ただけで吸い寄せられるようにkindleでポチった未邦訳だった本書。 当初は気が引けていたが、英語圏読者の感想がポジティブで、内容も面白そうだったのと、ノンフィクションなので、英語の言い回し(比喩と引…