Netflixへの視聴理由のひとつが、『ウィッチャー』のドラマ化というウィッチャーのゲームファンもいるのかもしれない。 ゲームも小説もドラマもあって、さらにウィッチャーてそもそもなんですか?という人はまずこのドラマをワンシーズン観ることをオススメします。
以下はネタバレを含みます。
あらすじ
遠い昔、世界を支配人していたのはドワーフやノーム、その後にエルフがあらわれ、世界に文明を築いた。しばらくして「天体の合」と呼ばれる魔法による大変動後、異世界との境界がなくなり、多くの異界生物と人間が流れ込みこの世界を変えていった。とくに人間が現れたことは、この世界を大きく変える要因だった。異世界生物は人間に怪物と呼ばれ、この世界に生息していた。この世界には怪物を退治しお金をもらい生計を立てて暮らす魔法剣士「ウィッチャー」という者がいる。このドラマの主人公リヴィア出身のゲラルトはこのウィッチャーで、人間ではなくミュータント(変異体)である。
大陸の南にある強大な軍事大国ニルフガード帝国は、大陸の北方にある小規模国家に侵攻していた。その諸国家のうちのひとつシントラへ攻め込み、女王キャランセを含め必死に抵抗するも占領されてしまった。女王キャランセは今際の際に、孫娘シリにゲラルトを探すよう伝えて王国から脱出させます。
数年前、ゲラルトは、旅の途中で出会った詩人ヤスキエル(小説およびゲームではダンディリオン)にお願いされシントラ王国の晩餐会に出席していた。そこで王女パヴェッタのお見合いが行なわれている中、突然騎士が乱入し求婚をおこなった。兜を脱いだ騎士はハリネズミの頭を持つ怪物のようにみえる。シントラの女王キャランセは、衛兵たちに殺すよう命じるが、そこに居合わせたゲラルトは、そのハリネズミ男が怪物ではなく呪いがかけられているといい衛兵達に斬りかかり助ける。実はその男が王女パヴェッタの恋人ダニーだとわかる。 ダニーは命を救ってくれたお礼をしたいと申しでて、ゲラルトは安易に"驚きの法"で返してくれと言う。 この"驚きの法"によってダニーとパヴェッタの子供である王女シルリ(シリ)は、ゲラルトとの出逢いを運命づけられる。
それから数年後、ゲラルトは闘いで傷を負って助けられ、シリは祖国シントラ陥落から必死に逃がれ、ある森の中で二人は初めて出会う。
驚きの法とは?
助けられた者は、助けた者へ褒美を渡さないといけない。「驚きの法」はその褒美が「自分でも知り得ない何か」で返すというもの。たとえば財宝やお金、領地、または人など。助けられた者が近い未来手にするはずだったものや、知らず知らず手に入れていた「自分でも知り得ない何か」を褒美にすることです。ゲラルトがダニーを助けた時点では、王女パヴェッタがダニーとの子を身ごもっていることを誰も知り得ません。しかし、ゲラルトが驚きの法で返してくれと約束したあとに、王女パヴェッタが妊娠していることが明らかになります。その子供(シリ)が褒美としてゲラルトへ渡されることが運命づけられます。この世界での驚きの法というのは、良くも悪くも何かと運命づけられつことになります。さらにその運命にはどう抗っても逆らえないものだということ。
登場人物
ゲラルト 通り名は白狼。ウィッチャーになるには、致死率が高い「草の試練」を乗り越えないといけない。孤児だったゲラルトはウィッチャーのヴィセミルに引き取られ、ケィアモルヘンで「草の試練」をクリアしてウィッチャーとなった。
シリ シントラ王国の仔獅子。女王キャランセの孫娘で、ゲラルトと驚きの法と繋がれた運命にある。
イエネファー 容姿が醜く、父親に4マルクで魔法院アレツザのティサイアに売られる。アレツザでの出来もあまり良くないイエネファーは苦悶する。修行を重ねたイエネファーは徐々に能力を開花させ、さらに自分の子宮と交換に絶世の容姿を得て、エイダーンの宮廷魔術士として仕える。 その後、子を宿す能力を取り戻すため色々と手を尽くすが、うまくいかず驚きの法で結ばれた子供がゲラルトにいることを知るとゲラルトに嫉妬する。
ヤスキエル 吟遊詩人。小説やゲームではダンディリオン。ゲラルトと出逢う。人を寄せつけない性格のゲラルトに親身についていく。その後ゲラルトの詩を各地でうたっている。今シーズンは活躍が少ないが、原作小説やその後の展開を描くゲーム版では、大活躍するので、今後のシーズンでは重要人物か。
ネタバレ感想と今後の展開
ウィッチャーのシーズン1は原作ではまだ翻訳されていない短編小説を映像化したものでした。長編小説の内容まだで、今後は長編小説を映像化していくことに期待しています。 シーズン1の登場人物ゲラルト、シリ、イエネファーの時間軸がそれぞれ違うので、初見ではエピソードをすべて消化してはじめてわかる構成なので、観ていると???なことが多いので、とりあえず何も考えず一気にシーズン1を見きることをおすすめします(笑) Netflixの映画とドラマてありがちな殺伐としたシーンの連続で血しぶきとエロスシーンももちろんあるので、それを踏まえて見るとよい。 ゲラルトを演じるヘンリ・カヴィルは自らウィッチャーファンを公言するくらいなので、そのものですね。まだ若いから、数シーズンくらいはやって欲しい。もちろんスパイダーマンもですけど。 シーズン1の見どころといってもよい魔術師対ニルフガード帝国のソドンの戦いは、おそらく4K画質で観ると圧巻なシーンの連続でしょうね。(私はSD画質でもかなり満足でしたが) ここでの戦いで主人公以外で重要人物ヴォルゲフォルツとカヒルの対戦がみられる。原作どおりならい今後のシーズンも主要な二人なので、ここでの因縁は重要です。 とくに正義感があったヴォルゲフォルツがソドンでの敗退で闇落ちするところが垣間みられる。ニルフガードの騎士カヒルはまだまだ悪役感あるりますね。 ウィッチャーは親子の話でもある。血縁ではないけれど、ある意味それよりも強い繋がりのある宿命によって、ゲラルトとシリが結び付けられている描き方がそれを表している。イエネファーが子供を産むことに執着があったことが描かれたのと、ゲラルトがミュータントとして生きることで子種がないのに驚きの法でシリという子供がいるということで、この3人の擬似親子が強固になっていくのがどれだけ描かれるのが楽しみのひとつです。 シーズン2では、ゲラルトの師匠役にマーク・ハミルの噂も出てきて、シーズン1の配信後すぐに次シーズンの話もいろいろ出てきて、ドラマとしては最高のスタートを切ったのではないでしょうか。