Netflixドラマ、当たり外れの見極めは難しい
Netflixのドラマは、実際に観てみないと当たり外れが分からないものだ。
特に原作小説がある作品だと、期待して観始めたものの「なんか違う…」と感じ、数話で視聴をやめてしまうことが何度かあった。
評価を気にせず観始めた『エテルナウタ』
そんな中、今回紹介するドラマ『エテルナウタ』は、原作は知らなかったものの(原作はアルゼンチンのSFコミック『エル・エテルナウタ(El Eternauta)』)、評価サイトのレビューは気にせず、「何話で脱落するかな」と思いながら観始めた。
しかし、結果は良い意味で期待を裏切ったのである。最近なかなかNetflixドラマを完走できなかったわたしが、最終話まで一気観したのだ。
今回は、この『エテルナウタ』の魅力についてお伝えしたい。
Netflixドラマ『エテルナウタ』あらすじ(ネタバレなし)
Netflixドラマ『エテルナウタ』のあらすじを、ネタバレを避けてご紹介する。
物語は、ある夏の夜、アルゼンチンのブエノスアイレスに「死の雪」が降り注ぐという衝撃的な出来事から始まる。この雪に触れたほとんどの人々が命を落とし、生き残ったわずかな人々は孤立した状態に置かれる。
主人公のフアン・サルボは、家族や仲間と共に、この絶望的な状況下で生き残りをかけて必死に戦う。
この作品の大きな見どころは、極限状態における人間のサバイバル、そして「誰も一人では生き残れない」という状況の中、フアンたちが協力し、希望を見出すことができるのか、という点だ。
SF的な要素と人間ドラマが深く描かれた作品となっている。制作国がアルゼンチンというのも興味深い。
世界の裏側で作られたドラマを気軽に観られるのは、本当に良い時代になったと感じる。
単なるディストピアサバイバルドラマではなかった
あらすじだけ見ると、よくあるディストピアサバイバルドラマだと思われるかもしれない。
シーズン1全6話のうち3話目までは、突然襲来した災害に対する不安や恐怖、親しい人間への不信感が描かれる。
しかし、3話目の終盤あたりから雰囲気が一変。さらなる災難が襲来し、「死の雪」が降っていた理由が明らかになることで、登場人物たちはさらなる絶望に追い込まれていく。
これ以上詳しく説明したり考察したりするとネタバレになってしまうため、ぜひ実際に観てみてほしい。
SF好きの方であれば、きっと観て損はないと感じるドラマだ。
ドラマの「たてつけ」に関する雑感
ここからは、最近のドラマの「たてつけ」について、個人的な雑感を述べる。あくまでオッサンの戯言なので、読み飛ばしてもらっても構わない。
わたしが言うドラマの「たてつけ」とは、具体的にそのドラマのテーマやメッセージ、プロット、そして物語の構造を指す。
昔と今のドラマ構成の違い
一昔前のドラマといえば、『ゲーム・オブ・スローンズ』のように、膨大な時間と制作資金を費やして作られ、人気が出ると何シーズンも続く印象だった。
当時のドラマ構成は、シーズン1でドラマのテーマやショッキングなシーンで視聴者を引きつけ、好評であれば、シーズン3あたりで物語が「え、そんなことになってるの!?」と驚きの展開を迎え、シーズン5、6に向けて盛り上がり、最終シーズンで完結するといった流れが多かったように思う。
しかし、最近の好評なドラマは、そうした構成を1シーズンにぎゅっと凝縮しているように感じる。そして、もし人気が出れば、そこから何シーズンか続けていく、という形になっているのだろう。
『エテルナウタ』と現代ドラマのスピード感
今回取り上げた『エテルナウタ』も、まさに現代的な構成である。
1話で登場人物を絶望させ、3話で大きな展開を迎え、最終話では次のシーズンへのクリフハンガーで締めくくられる。ちなみに、まだ正式な告知はされていないようだが、全2シーズンで終了する予定らしい。
最近の日本のドラマでいえば、『全領域異常解決室』も、中盤あたりから「そういう展開!?」と驚かされ、事前情報なしで観ると1話と最終話の違いに驚かされるだろう。
コンテンツ消費の加速
コンテンツ産業が送り出すコンテンツはあまりにも多く、一個人が消費できる量をはるかに超えつつある。
次から次へと消費しないと追いつかないほどで、可処分時間を奪われないためには倍速視聴もやむなし、という状況だ。
そして、1話目で視聴者の興味を引けないとすぐにドロップアウトされてしまう。
ドラマ、アニメ、映画、どのコンテンツにおいても、物語の展開が早くないと飽きられてしまう恐れがある。
そうなると、冗長なシーンは削られ、よりコンパクトなスタイルへと変化していく。そして、人気の低いコンテンツは容赦なく終了してしまう。
私のような、若い頃からドラマ、アニメ、映画といったエンタメにどっぷり浸かってきた素人のオッサンですら、このスピード感やコンパクトさを以前より強く感じているのだから、コンテンツ産業の業界の方々がどれほどそれを感じながら仕事されているのかと思うと、胃が痛くなるほどだ。
さて、このオッサンの戯言はどうだっただろうか、この記事が、あなたの次のNetflixドラマ選びの参考になれば幸いである。
『エテルナウタ』Netflix 2025年4月30日から配信中