我が家のNetflixのレコメンドにはSFとファンタジーとドキュメンタリーに偏りすぎで歴史物がオススメされてきません（泣） そのため、表題のNetflixドラマを知ったのはTwitterのタイムラインだった気がします。
このドラマは『オスマン帝国〜』と題するが、オスマン帝国が東ローマ帝国のコンスタンティノープルを陥落する話にスポットをあてているものです。主人公はメフメト2世、相手は東ローマ帝国の最後の皇帝コンスタンディノス11世。エピソードは6話で完結するので一気見しやすい。
おもしろいのは、全編にわたってフィックションをもりもり増した大河ドラマっぽくないところ。随所に歴史の専門家の説明を交えたドキュメンタリードラマのような作りになっています。史実では実際どうだったか分からないようなところは、フィクションで繋げるのではなく、演出を曖昧にして専門家たちが解説しています。
日本の場合だと、この手の再現ドラマは、有名な俳優を使ったド派手なアクション戦闘シーンはほぼ皆無です。しかし、さすがはNetflix。戦闘シーンは迫力あるし大砲でコンスタンティノープルの壁を破壊するシーンは見事です。たまにNetflixなどの海外ドラマによっては、なぜここをケチった！みたいなシーンもたまにはありますが、このドラマはあまり無かったように思えます。（しいていえばアヤソフィアの落雷シーンがね…。）
このドラマ、トルコでの制作もあってトルコの俳優が演じているので違和感はない。が、トルコ語ではなく英語のため、雰囲気を味わいたい人には嫌のなのかもしれないですね。私はうっすら英語が聞き取れる程度の語学力なので字幕で問題はないですが…。
Netflixのドキュメンタリードラマは質がいいです。他にも似たような作り方で『ローマ帝国』もありますので、このドラマが気に入ったなら次に見ておきましょう。歴史の一部分をざっくり知りたいひとはオススメです。さらに、ここからその時代が舞台の小説や映画を楽しんだり、歴史の流れを調べたりするとおもしろいですよね。
私はこのドラマを見る前まではトルコの歴史には興味ありませんでした。ローマ帝国好きとしては東ローマ帝国の最後なんて見たくない！と思っていたけれど、メフメト2世が若くして難攻不落のコンスタンティノープルの陥落して強大なオスマン帝国発展に寄与し、中世から第一次世界大戦後まで続いたオスマン帝国の歴史に興味を持ち始めることができた。ありがたい。さらに東ローマ帝国もオスマン帝国も最後は崩壊してしまう。帝国がなぜ崩壊するのか興味があって手にとった本があるのだけれど、その感想は次の機会にします。とりあえず『コンスタンティノープルの陥落』（塩野七生 新潮文庫）という小説を読んでみようかと思う。
