一蹴 本とか映画とかドラマとか

本、映画、ドラマをとりとめなく語るブログ

観終わって鳥肌がたった映画『TENET』

映画が観終わりスタッフロールが流れるほんのコンマ数秒に鳥肌が立つという経験は多くはない。ことさらこの時期に映画館に向かわないのでそのような体験もしずらい。 しかし、『TENET』はそれをくつがえしてくれた映画である。 ネタバレをしたくないので、と…

心が洗われるドラマ Apple TV+『テッド・ラッソ破天荒コーチがゆく』

NetflixやAmazonPrimeビデオの殺伐としたグロいシーンを当たり前に感じていたせいかApple TV+のドラマ『テッド・ラッソ破天荒コーチがゆく』はいままでの身体の毒素を洗いながし、清々しい気分にしてくれるドラマでした。 このドラマは、アメリカでアマチュ…

環境問題系SF?『第六ポンプ』

パオロ・バチガルピ。なんとなく口ずさみたくなる名前パオロ・バチガルピ。 このSF短編作品の作者の名前である。 バチガルピは環境系の専門誌の編集者をしていたそうだが、この短編のいくつかはそのようなバックグラウンドの匂いがする。つまり環境汚染や資…

SF好きはみんな読んでる『三体Ⅱ黒暗森林』毎週金曜日が楽しみ『怪獣8号』

三体Ⅱ 昨年にSF小説『三体』が発売され、わたしはTwitterに「ハードSFではないから読みやすいよ」みたいなツイートをした記憶があります。ですが、今作『三体Ⅱ 黒暗森林』はみごとにハードSFです。宇宙物理学や量子学を使った表現がちらほら出てくるので、詳…

都市が主役のSF『都市と都市』

『都市と都市』はチャイナ・ミエヴイルが数々の賞を受賞したSF小説。SF好きからしたらSFか?という議論になるだろうし、ミステリ好きからしたら少し物足りないバディ警察ものと思うかもしれない。わたしは読後に奇妙なSF(わたしはSFとしてます)という感想…

Apple TV+『ビースティ・ボーイズ・ストーリー』雑感

Apple TV+でビースティ・ボーイズのドキュメンタリーやってるなと思って再生したら、マイクDとアドロックが自ら語るスタンドアップコメディースタイルのドキュメンタリーだった! と、思って調べたら、2019年4月 ニューヨーク ブルックリン キングスシアター…

『medium 霊媒探偵城塚翡翠』と『ザリガニの鳴くところ』の2冊

最近読んだ2冊の小説。 どちらも結末が最後に「そうくるか!」というのが感想です。 物語の構成はどちらも凝っていて最後に伏線を回収していきます。物語の描写は『medium霊媒探偵城塚翡翠 』の方は多重なトリックだったり、登場人物の言動や行動がよく描か…